PPサイクルについて ~得意な相場で稼ぎ、苦手な相場を避けると優位性が出る~
最近損切が続いてる(毎日がお通夜)、証券口座が「押し目」をつけている・・・負ける期間を何とかしたい・・・
中級時代に誰もが味わう感情だと思います。
<本日の記事を読んだ後の利益>
・勝ちやすい相場だけ取り組む事の重要性に気づく
・勝負事のベテランのマインドセットが身につく
・相場師の習熟と金銭欲の関係が証券口座に影響を与える理由がわかる
読んで損は無いと思いますので、3~5分ほどお時間ください。
相場には稼げる時期と稼げない時期が不思議とあります。稼げる時期(Pay backサイクル)と稼げない期間(Pay out サイクル)を頭文字をとってPPサイクルと呼びます(参考文献、トレーディングエッジ入門 ボー・ヨーダ―著 パンローリング社)。
こういう稼げない時期をドローダウン期間、と言ったりします。
自分の中級者時代を振り返ると、レンジ相場が稼げる期間(受取期間)でした。上下のトレンド相場で利益を吐き出していました(支払期間)
逆の方は多いと思います。トレンド相場では稼げるけど、レンジ相場が来ると稼げない方ですね。
レンジ相場が得意か、トレンド相場が得意かは個人の性格によります。自分の性格に合わない相場ですと稼ぎにくいです(初級~中級の方は利益を吐き出すはずです)。
トレーダーの学習が進むと、苦手な相場を検証してみたり、小さな株数で苦手な相場を練習していくうちにメンタルブロックが外れていくと思います。
トレーダーの性格や個性と、統計(期待値)が交差する所にエッジ(優位性)があります
ので、年間を通して成績がマイナスの方は、苦手な相場は待機(知識の習得や検証に励む)、得意な相場でキッチリ稼ぐ、こういう事を意識してみてください。
利益トレードはそのままで、損失トレードが減ります。(損失トレードを減らすほうが利益を増やすより簡単です)
「孫子の兵法」という兵法書があるのですが、
「勝ち易きに勝つ!」
というフレーズがあります。
私の好きなフレーズなのですが、合戦のベテランは、「勝ち易い勝負だけ参戦し、格上の相手には決戦を挑まない!」 これをトレードでも実践しましょう。
勝負事のアマチュアは、誰彼かまわず喧嘩を売るわけです。かの有名な武田信玄は「孫子の兵法」を愛読していたそうですが
「勝ち易い勝負」だけ取り組んで、手堅く勝ち、勢力を大きくしていったんですね!
若き日の徳川家康は、格上の「武田信玄」に喧嘩を売り、喧嘩を売る相手を慎重に見極めなかったんですね。(三方ヶ原の戦い) ←戦国マニアじゃない人は、2:26から詳細を学べます。
勝ち易きに勝つ! 勝つのが難しい相場は休む!
これだけでも年間プラスにすることは可能だと思います。(ポジションサイズは小さくしてトレードしてくださいね)
苦手な相場を取れるようになるには、小さな玉で練習してメンタルブロックを外す、検証ソフトをジャンジャン回して、検証に励む、この辺りが大事かな、と思います。
実はトレードで儲からない原因は苦手な相場すら利益化してやろう、という己の内面(強すぎる金銭欲)にあったりします。
金銭欲に追いつくだけのトレーダーとしての熟練を目指すか、いったん金銭欲を抑えるか(苦手な相場は検証や知識の習得)、ちょっと考えてみてくださいね。
金銭欲 < 熟練 が儲かるトレーダーです。
熟練 < 金銭欲 だと損ばかり増えるはずです。 実は儲からない、という原因は
①売買技術が追いついていない(知識と経験が浅い)
②金銭欲が強すぎて、あれもこれも「利益化」してやろう、として、手数が増えて損失トレードが増える
このどちらかです。多分②の方が多いと思います。(昔の自分が②でした)
あれもこれも「利益化」しようとする
→苦手な相場まで挑戦する →利益を吐き出す →損失トレードを取り返そうとして、大きな掛け金で注文出す →ボロボロになる(大負け)
これが中級時代に1度は味わう洗礼です。
見習い期間は得意な相場(縦なら縦、横なら横)のみ取り組み、利益化しましょう。(勝ち易きに勝つ)
自分の性格に合わない相場が来たら、株本読むなり、売買日記読み返すなり、検証ソフト回すなり、相場師としての習熟の時間に充当しましょう。(動かざること、山の如し)
性格的に苦手な相場を「注文を出さない時間」にするだけで、証券口座は随分改善されますよ!(株の売買ではmustのマインドセットです!)
結論!)
相場には、受取期間と支払い期間がある。支払期間を避けて、受取期間だけ取り組むと年間プラスにする難易度は下がる。
勝ち易きに勝つ(難易度の低い勝負だけ取り組んで、勢力(証券口座)を拡大する)
金銭欲に見合った実力をつけよう(知識の習得・売買日記の読み返し・検証作業など)
金銭欲を下げた方がトレードはうまくいく(お勤めトレーダーは他に収入源があるので実は有利)
テクニカルの知識が増えて、自信がついてくると、あれもこれも「利益化」してやろう、という気持ちが出てくる。そういう相場師に相場の神様が鉄槌を下すので、相場という場所は謙虚な心構えだと大事故を起こしにくい。性格的に得意な相場だけ注文を出そう!(勝ち易きに勝つ)