また損切で終わった・・・やんなるわ~ 今度はトレンド継続で終わった!利食いで終わって超うれしい!
あ~あ、トレンド終了かぁ・・・俺以上に高値を出す人が居なくなって、俺が「おめでたいヤツ」ってことか・・・
相場は確実な部分と、不確実な部分が有り、損切で終わると、気分は沈んでしまいます。その当然の帰結として、感情がジェットコースター状態になります。
<本日の記事を読む利益>
・相場そのものへの理解が深まる
・譲ってはいけない部分と、譲らなくてはいけない部分の仕分けができる
・不確実な世界で生き残る、稼ぎ続ける、その意味が理解できる
・相場の入門時期と初心者、そしてベテランの違いのイメージがわく
・相場の大事な部分が分かるので、おさらいの記事になる(初心に帰ろう!)
<本編ここから>
ここ最近、「偶然」と「不確実(リスク)」の記事を書いてきました。売買の実力さえ磨けば稼げるようになる、というのは誤解でして、実際は稼いでいる人も「損切注文」は出しています。
不確実な世界でどうやって生き残っていくのか、どうやって稼ぎ続けるか、という話でして、「多様性を確保しておく・偶然を原因とする失敗を許す・長期的視点で考える」が結論です。
今日の記事では、「偶然を原因とする失敗を許す」これを扱ってみようと思います。
相場には、確実な部分と、不確実な部分が有ります。で、この両者を仕分けする作業が大事なように思います。
相場は不確実だという事は、
「真理が存在しない」という意味ではありません。
相場の確実な部分と不確実な部分を仕分けしましょう、と書きましたが、確実な部分とは
等です。
この辺りが相場の真理 となります。
で、不確実な部分ですが
利食いがどこまで伸びるか
今回のトレンドが何波動出現するか
ロスカットラインに引っかかるまで「ストップ狩り」が来るか、来ないか
ストップ狩りが何度来るか
フィボナッチラインのどの%で押し・戻りが完了してトレンド再開となるのか
こういった仕分けとなります。
譲ってはならない部分は、確実な部分です(真理)
つまり、トレンド判断やダウ理論や支持線抵抗線、両者の応用的使い方、資金管理ルール等ですね。
うまく行かなかったとしても、「こればっかりは仕方ない」 「ドンマイ」 な部分は
不確実な部分です。(これを偶然を原因とする失敗と表現します)
相場には失敗が許されない部分と、「ドンマイ」な部分があるって事です。
正規分布的に概ね正しいが、例外は稀に有る
ってのが相場です。
<正規分布>
当然、検証ソフトを回して、1回トレンドが発生したら何波動出現するのか、最適利食い幅は?損切をどこまで遠く置くのか、、、等を調査して正規分布を作るわけですが
正規分布にも
統計的異常値
というものがあります。(受験で言えば東大とか京大が統計的異常値です)
正規分布的に説明困難な事態(東日本大震災、原発事故、リーマンショック、握っている銘柄が減配や決算下方修正のアナウンス、握っている銘柄が格付け会社にダウングレードされた)
を原因として損で終わったとしても、
ドンマイ判断をしましょう
というのが今日の記事です。
もちろん、統計的異常値は必ず存在しますから、多様性は残しておきましょう。
具体的にはキャッシュポジションを潤沢に残しておいて、統計的例外が発生しても、バッファーで自分の財産を「ショック吸収する」という事です。
自分が損切や「損」で終わった取引を、「真理に反した損」か、それとも「偶然を原因とする損」か
に仕分けしてください。
真理に反した損。例えば、資金管理ルールを破った、トレンド違反のポジションを作った、損切を置かなかった等々
こういう失敗は
猛反省
です。
しかし、相場に確実な部分と不確実な部分の両方が存在する以上、不確実な部分、偶然を原因とする失敗は
許容していかないとメンタルが持たない
のが相場です。(相場師として身が持たない)
多様性を確保しているのであれば、キャッシュポジションは潤沢なはずです。不幸な偶然が襲っても、打撃は小さいはずです。
小さな失敗は大きな失敗を避けるための支払保険料
このように考えましょう。(失敗を許容する)
すべての取引、すべての株・FXの売買を黒字で終わらせよう、というのは人間業ではありません。
毎日、晴天であって欲しい・・・という感覚に近いです。
実際は晴れも曇りも雨も雪も台風もあるわけです(天候も不確実です)
天気にも不確実な部分と確実な部分が有り、確実な部分を見計らって「洗濯物を干す」というポジションを作ります。
あれに近い感覚で、洗濯物を干して、突然の夕立で洗濯物が濡れてしまっても「ドンマイ」です。
不確実性の支配下に置かれる、といのうはそういう事です。
確実性を追求する。不確実な部分が「吉」と出ることも有る。「凶」と出ることも有る。
不確実な部分が「凶」と出たら、ドンマイです。キャッシュを潤沢に残しておいて良かったね、
という話です。
相場師の階段を昇る、という事は、「偶然を原因とする失敗を許容し、試行錯誤を繰り返す」という事です。
失敗したら修正 → 失敗したら修正 → 失敗したら修正 ・・・
という、試行錯誤による計画性の無い「進歩」 これが相場師として階段を昇っていく、という事です。
今回の売買は失敗で終わった →偶然を原因とする失敗か、相場の真理に違反した失敗か・・・仕分けする
→仮説を立てる →検証する →次の売買の教訓とする
この「仮説・検証型アプローチ」を延々とこなしていくのが、相場師です。
稼いでいる人も損切注文は出しています。損切は柔道で例えるなら「受け身」のような物で、売買が上手い人は「受け身が上手い」ので、大事故を起こさないんですね。
経験浅い時期は、バッファーを下げる、キャッシュポジションを下げて、掛け金を上げて、損切できなくなって大事故起こすわけです。
不確実なのは、株・FXの初心者も相場のベテランもヘッジファンドも同じです。初心者とベテランを分けるのは
不確実(リスク)に向き合う姿勢
これです。
初心者 →不確実性(リスク)をゼロにしようとして、次の偉大なるテクニカル探しを頑張る
ベテラン →不確実性をゼロには出来ないので、バッファーを大量に用意し、偶然を原因とする損切は許す
こういう違いがあります。姿勢の違いが。
ただ私は聖杯探しは否定していません。これだけ大量のテクニカルを勉強しても、原則(=利食い)と例外(=損切)の両方が有った。相場の先輩が「勝率100%は無いよ?」って言ってたけど、あれは嘘じゃないかも・・・
と思えるまで、次の偉大なるテクニカル探しをする
この努力は大変意味の有る努力です(心から迷いが消える)
今がそのステージの方は、テクニカル探しを頑張ってくださいね!
※注意喚起) 相場の世界に来る、という事は軍隊の次に厳しい世界に来る、という事です。この「テクニカル探し」に情熱を燃やしている時期に、資金をすべて溶かしてしまわないよう・・・
損得は脇に置いて、掛け金をとことん下げる!
というのが、私からのメッセージとなります。
給与は確実性の世界の果実です。
相場での給料(=利食い)は不確実性の世界の果実です。
確実性の世界に慣れている「最近まで非・相場師だった方」にとって、不慣れな不確実世界で世渡りしようと思ったら、数度の大事故は経験します。
この時期に大事故起こして「エサで終わってしまう人」を一人でも減らすために
掛け金を下げてください。 逆指値の損切注文を置いて下さい。
と、しつこい程書いています。この2点は不確実世界で世渡りする鉄の掟です。確実世界に慣れている方は、遵守お願い申し上げます。
結論)
・相場は不確実だが、「真理」が存在しないという意味ではない
・相場には確実な部分(真理)と、不確実な部分の両方が有る
・不確実を原因とする失敗を許す(誰もが損切る)
・小さな失敗は大事故を予防するための保険料
・失敗したら修正 →失敗したら修正 →・・・(計画性のない試行錯誤の進歩)
・相場師としての階段を昇る道は、仮説・検証型のアプローチ
・株・FXの初心者とベテランの違いは「不確実に向き合う姿勢」(初心者は不確実性をゼロにしようとする)
・損得は脇に置いて、掛け金はとことん下げる(緩衝材を分厚くして、ショック吸収させる) →そんなに酷い結果にはならない
・この作戦が軍隊の次に厳しい世界で初級・中級時代をやり過ごす良い作戦
・不確実を原因とする失敗はドンマイです。潔く損切して、次の売買で「大吉」を引きましょう!