Q)FXの押し目について。
トレンドが出ている時に押し目買いした場合、最初の目標は直近の高値をブレイクするかしないかだと思うのですが、これは事前の情報でわかるものでしょうか?
『こういうときはトレンドが強いから、ブレイクしやすい』とか『こういうときはダブルトップになりブレイクしにくい』とか。
押し目買いでエントリーする場合、上のようなことは予測されているのでしょうか?
それとも予測は不可能なのか。
A) 結論を先に言いますと、事前予測は不可能です。(また、不要です)
シチュエーションをチャートで視覚化した方が、イメージが湧くと思いますので、視覚化しますね(臨場感を出すために、未来チャートを隠しています)
上昇トレンドを押し目買いで拾いに行った時、ちゃんと前回高値を上抜けしてくれるんだろうか・・・ それとも
1本前の陰線の上ヒゲが2番天井であり、これがダブルトップで、今からダウトレンドへの入り口ではないでしょうか? これって事前予測って可能ですか!?
という、こういう局面ですよね。(ダウ理論の定義となる前回高値をラインで引っ張っておきました。上値抵抗線ですね)
過去のYou Tube動画で語りましたが、チャート上には、
①白
②黒
③グレーゾーン
が有ります。で、トレーダーというのは、リスクを取るのが職業です。 リスクを取るとは、不確実性の支配下に置かれる、という意味です。 不確実性とは、結果がどう出るか、予想ができない、という意味です。
通常ではリスクとは危険、と和訳しますが、投機市場では、リスクを不確実性、と通訳します。
例)
ビルの100階から飛び降りる →危険は高いが、結果は予測が簡単(確実) よって、危険は高いが、リスクは低い(不確実性が低い)
ビルの2階から飛び降りる →危険は低いが、結果の予測が難しい。捻挫で終わるかもしれない。無事に着地するかもしれない、骨折するかもしれない、打撲や打ち身で終わるかもしれない、当たりどころが悪ければ、死ぬかもしれない
(不確実性が高く、リスクが高い)
この例を金融的な意味でリスク判定すると、確実性が低い分、ビルの2階から飛び降りるほうが、不確実なので、リスクが高いわけです。
おみくじを引くのと同じで、結果が吉か凶かは、不確実なのが金融市場です。よって、リスクを取るという事は、グレーゾーンで意思決定をする、という意味です。
前回高値超えた所で買い注文を出すのは、白で判断を下しているため、不確実性の支配下に自分を置いていない、つまり、リスクを取っていないことになります。したがって、飛びつき買いはリターンが残っておりません。
で、上昇トレンド下において、リスクを取る、不確実性の支配下、グレーゾーンで注文を出す、という意味は、イコール、押し目を拾う、という事であり、上昇中の調整の陰線に対して、新規買いを入れる、という意味です。(ここで握力が試されます)
<余談ですが、ちょっと解説>
トレンドは長期トレンドと、短期トレンドに仕分けできます。
図を見たほうが早いと思うのでお見せしますが、押し目買いとは、下記のシチュエーションです。
左側に丸がありますが、これがゴールデンクロスです。で、チャネルが長期トレンドです。で、一時的な調整が短期トレンドです。
図のチャートですと、
長期トレンドは、↑
短期トレンドは、↓ この矛盾のグレーゾーンで、買い で需要軍にお味方するのが、押し目買い です。 つまり、短期と長期で矛盾現象が起きているわけです。
で、短期時間と、長期時間ですと、長期の時間がテクニカル的には優先されるため、重要度は
短期トレンド < 長期トレンド
こういう優先順位となります。 ですので、上記の押し目買いですと、 短期トレンドに便乗した空売り < 長期トレンドに便乗した新規買い
こういう判定になります。ただし、トレードに100%が無く、原則と例外が有るため、例外時に、短期トレンドが長期トレンドをやっつけます! これがトレンド転換と呼ばれる現象です。ここで、損切らないと塩漬けと地獄です。レバレッジ効いていますので、損切りしないのは論外です。
たまに、押し目買いを、逆張りと呼ぶ人がトレード業界に居ますので、ちょっと異論を挟みたいのですが、
押し目買いは、長期トレンドに逆らうものではありません。よって、オン・ザ・トレンドです。
ただし、価格のUターンを利用して儲けるため、逆張りではあります。 どうも、トレンド違反と逆張りを混同して用語を使っている人が多い気がするのですが、押し目買いはトレンド違反ではありません。
私の考えた名前ですが、押し目買いは、オン・ザ・トレンドの逆張りです。(トレンド違反ではないため、利益確定させてもらえる)
多分ですが、前回高値を超えるかどうか、未来チャートが見えないため、不安なんですけど・・・握っていられません・・・下降トレンドの入り口だったらどうするの?
という恐怖だと思いますが
<この時期>
長期トレンドでは、オン・ザ・トレンドなわけです。 多分、恐怖を感じる人は、短期トレンドにフォーカスしているんだと思います。視界が。
<長期トレンドには乗れていますよ!>
よって、(例外事例でなければ)新規買いが正解なわけです。 ←例外の折は損切が正解ですよ!
うん、わかった。余談はもういいよ。じゃあ、このグレーゾーンの恐怖心を何とかしてよ・・・ っていうのが本心だと思うので
①資金量を下げる(評価損が勢いよく膨らむのは、恐怖心を煽ります)
②上昇トレンドの定義が崩れる条件をシビアに設定する。(上昇トレンド崩壊の定義と判断基準をアバウトなままで売買しない)
③検証ソフトを回す ←1回、上昇トレンドが発生したら、何波動、発生する確率が何%、と標本を手元に残しておくと安心する
この辺が回答となります。
②ですが、例えば下図の条件で、長期トレンドが崩れる条件をどこに設定するか、そこで買いが正解か、空売りが正解か、の判定が出せます。ここをアバウトなままで残しておかない、という意味です。
<長期トレンドが崩壊するのは、どこ?>
上記、①~③が未来が見えないグレーゾーン下での押し目買いの心構えですが、
Q) トレンドが出ている時に押し目買いした場合、最初の目標は直近の高値をブレイクするかしないかだと思うのですが、これは事前の情報でわかるものでしょうか?
ここですが、事前予測は人間業ではありません。例えばですが、前回高値を超えなくても、押し目が正解だった場合、前回高値よりも安いプライスで利益確定したとしても、利益で終わります。
つまり、前回高値を超える、という現象はwantであって、mustではありません。
前回高値を超える、というのは、超えたほうが利益幅が伸びるので助かりますが、別にmustではありません。超えないなら超えないでも、利益は出せます。
<同じ通貨ペアです>
チャネル下限の丸で押し目買いしたとして(長期トレンドに対して、オンザトレンド)、前回高値を超えずして利食いしても、損益比率は良好です。(利確は四角の部分です)
大事な事は、長期トレンドに対して、空売りをしない、という事です。(左側にゴールデンクロスが出ています) ←ここはmust ですよ!
このサンプルをメモ帳外しますね。
前回高値を上値抵抗線として180度のラインを残しておきましたが、丸で新規買いした場合、上値抵抗線を超える前に利益確定したとしても、四角の部分で利益確定できる、そして、その利益幅は、損切幅よりも広い、という1点が期待値の関係上、重要になってきます。
まとめますね
①長期トレンドは、短期トレンドに優先される (短期トレンドが長期トレンドを打ち勝つ例外の折は潔く損切です まぁまぁの確率で起きる現象です)
②長期トレンドに対して、空売りを仕掛けない ←must ゴールデンクロスなら買い、デッドクロスなら空売りです!
③短期トレンドに対してアンチだったとしても、長期トレンドには乗れている、これが利益で終わる根拠(例外時は切る)
④未来が見えない期間に握力を維持するには、資金下げる、上昇トレンド崩壊の定義をアバウトにしない、検証ソフトを回して標本を手元に残して安心材料にする
⑤上値抵抗を超えるかどうかは事前判定は無理。必要でもない。
⑥上値抵抗を抜ける前に、利益確定したとしても、損益比率は決して悪くない(抜けたほうが利益幅が伸びるので助かりますが、mustではありません)
未来チャートの事など、誰にも分からないし、わからなくても損益比率は良好にできる、長期トレンドには決してアンチにならない、、、 この辺をご理解ください。
長期が負けて、短期トレンドが勝ったら、それは転換ですので、1回損切って転換の手法で稼げば良いだけです。
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