Q)テクニカル分析だけで未来チャートを予測するのは当て難いですか?
A)テクニカル分析をどれだけ真剣に勉強しても、未来チャートは見えるようにはなりません。
今のローソク足の右に存在するであろう、次の見えないローソク足が陽線かもしれないし、陰線かもしれません。また、寄り引き十字線かもしれません。
<見えない>
見えないため、将来は不確実です。次にローソク足がタッチする下値支持線が仕事する事もあります。下値支持線が仕事せず、抜けてしまう事もあります。
ですので、相場の本質は不確実(リスク)です。
そこで、テクニカルを猛勉強するわけですが、どれだけ猛勉強しても未来は見えるようにはなりません。また、見る必要もないです。
未来予測が不可能で、未来を予測する必要もないです。
ローソク足の未来イメージと、自分の注文が合致すれば、めでたく利益確定。残念ながら未来イメージが外れてしまった場合は、損切。株の売買はこれだけです。
ですので、未来イメージの精度を高めるために、テクニカル知識の総量を上げ続ける、という努力は決して無駄ではない気がします。
テクニカルというのは、ハッキリ言って信用ならないですし、いい加減です。
テクニカルが仕事する事もありますし、テクニカルが仕事しないことも結構あります。つまり、だらしないのがテクニカルです。
一般の世界は、信用できます。
頑張れば給料もらえますし、受験に例えるなら、数学には公式が有って、公式はシッカリ機能します。語学なら英文法ってのが有って、英文法はシッカリ機能するので、英作文や長文読解ができるわけです。スポーツに例えるなら基本があって、基礎連を頑張っていれば、ある程度何とかなってしまいます。
一般の世界には、「まず、間違いない」という部分が有って、そこを真面目に取り組めば、まぁまぁの成績が出せてしまいます。
※)職場でも「業務マニュアル」みたいな物があって、それを真面目に使っていれば、何とかなってしまいます。
一般の受験やスポーツ、職場と違って、投機の世界には、「まず、間違いない」という部分がないのです・・・
一皮むけた相場師ってのは、この点が「いい意味で割り切っていて」 あ~はいはい、今回は損切ね!
と、ドライな部分があるわけですが、一般の世界に慣れ親しんだ人が、相場の世界に来ちゃうと、一般の常識を相場に持ち込み始めます。
「まず、間違いない部分」が相場にもあるんでしょ?
という常識です。(公式や英文法、業務マニュアルやスポーツの基本動作)
ですので、相場師として経験浅い時期は、「まず、間違いない部分」を真剣に探します。(聖杯探し)
で、仕事する事もあるわけです。MACD学んだらMACDが仕事した!無事に利益確定で終わった!「 MACDサイコー! 」
で、MACDが急に仕事しなくなって、急にMACDがだらしなく見えて、別のテクニカルを勉強します。「MACDカスだわー、次は、ボリンジャー行っとく?」
こんな感じで、居酒屋をハシゴするように、テクニカルをハシゴします。
何でハシゴするかっていうと、一般の世界には、「確かな部分」があるからです。(公式や英文法、業務マニュアルなど)
で、相場にも「確かな部分」が有るに違いない、という一般の常識を捨てきれず、次の偉大なるテクニカルをハシゴします。(聖杯探し)
聖杯探しは悪く言われがちです。でも、聖杯探しは決して無駄ではなく、例えばですが
①テクニカル知識が底上げされる
②「確かな部分があるはずだ」という一般の常識をぶち壊してくれる
③これ以上、テクニカルを勉強しても無駄だわ。資金管理と損切が最強だわ
色々学べてしまいます。(実はリターンが多い)
まだ、この心境に達していない方は、テクニカルを勉強しまくってください。絶望するまで偉大なテクニカルをハシゴしてください。(近所の書店で1800円くらいのチャート本に書いてあります)
ある日、割り切りが出て、違ったら切ればいいわ
という達観に届きます。
この達観に届けば、後は早いです。後は検証の世界です。
このテクニカルが発動(例えばゴールデンクロス)した後に、どれくらいトレンドが継続するんだろう・・・どれくらいマーケットノイズに狩られるんだろう、利食い幅はどれくらいにして、損切幅はどれくらいにして、玉はどんな感じで乗せていこう・・・
等々、売買ルールの設計図をバックテストで裏を取るだけです。(検証ソフトを使う)
で、期待値に優位性の有るバックテストに従って、注文を成立させるだけ。合っていたら利食い。違ったら切るだけ。
株も飛び込み営業も原理は同じです。 100%が無いので、違ったら切れ! 合っていたら利益確定。
100%のない世界で、100%を求めると精神を病みます。スゴロクや飛び込み営業で100%を求めていたら精神を病みます。
質問の回答に戻りますね!
Q)テクニカル分析だけで未来チャートを予測するのは当て難いですか?
当てるか、当てないかは相場の神様が決めることです。
未来チャートの予測は人間業ではないし、当てようと思って当たるものでもありません。
飛び込み営業の成否は、お客さんが決めます。うまくいくまで繰り返すだけです。
株も同じで、銘柄や指数が決めることです。
どれだけテクニカルを猛勉強しても、当たる時もありますし、当たらない時もあります。違ったら切るだけです。飛び込み営業と同じです。次いきましょう。
早く、一般の常識を卒業できるといいですね!
結論!)
①株と飛び込み営業は似ている
②当たったら利食い。違ったら切れ!(飛び込み営業と同じ)
③一般の常識(確かな部分が有る)は、相場の世界では邪魔!
④聖杯探しやって、達観できるまで聖杯探し頑張ろう!
⑤達観に成功できたら、バックテスト頑張ろう!
⑥検証ソフトのおすすめは、フォレックステスター(FT2、FT3)
⑦資金量下げて、損切のダメージを下げるのが、秘訣。(飛び込み営業と同じ原理)
⑧テクニカルを使って未来を100発100中当てるのはなく、損切が出ることを事前に前提とした、期待値プラスの売買ルールをバックテストで事前に用意しておく。(テクニカルはだらしない)